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■鉢を持って町を歩き、食を乞う事を托鉢といいます。 ■乞食こつじき行乞ぎょうこつなどとも呼ばれます。 ■禅系統では羅斎ろさいともいいます。 |
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出家者には、衣食住についての欲望を捨てて修行に励むため、十二頭陀じゅうにずだと呼ばれる規則があり、必要最低限の衣類以外は、持つことを禁じられています。 そこで食を得るために托鉢を行います。托鉢も十二頭陀により、 修行者が鉢を持って歩き、在家の人に食を乞うことは、仏教特有のものではなく、他の宗教でも行われます。
托鉢を頭陀ということもあり、施されたものを物を入れる袋を頭陀袋といいます。鉢は容量1〜2リットル程度で、いっぱいになると頭陀袋に移します。 頭陀はサンスクリット語で、ふるい落とす、はらい除く、の意味から、煩悩をふるい落とす。衣食住についての欲望を払い落として、清らかに仏道の修行に励むことを言います。 これになぞらえて、納棺の時、死出の旅に供する意味で、死者の首に頭陀袋を掛けることもあります。
行としての托鉢は、主に禅系統の宗派で行われます。食事のために鉢を持って僧堂に行くことも、托鉢といいます。その他の宗派では、慈善事業などデモンストレーション的な活動として行われることが多いようです。 形態としては、家ごとに門前でお経を読んだりして喜捨を乞う軒鉢けんぱつと、歩きながら鈴を振るなどして、托鉢に来たことを知らせ、呼び止められたとき供養を受ける連鉢れんぱつとがあります。
夜明けとともに始まります。形式は連鉢です。供養する人は僧侶が近づくと、まず履物をぬぎます。供養品を渡し、合掌してひざまずきます。僧侶は10数秒程度のお経を唱え、去ってゆきます。 供養品は、自分で用意する人もいますが、露店で販売されている物を利用する人もかなりいます。僧侶が重なって来たときは、販売している人が、供養品の補給係となって手伝ってくれます。支払いは、一段落したところで、使った分だけ払います。 販売されている供養品は、水とご飯、それに大豆や、揚げ物、バナナなどが添えられています。中にはインスタントラーメンと真空パックのクッキー、という組み合わせもあります。時代の流れでしょうか。 逆に、ご飯を直に鉢に入れる、昔ながらの人もいます。また、まれですが、お金を喜捨する人もいます。 |
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