七仏通戒偈

しちぶつつうかいげ
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お釈迦様は、この世で悟りを開いた最初の人物は自分ではなく、先人がいて、自分はその跡を歩んだ一人であるとされました。

 

 

 

 

未来星宿劫は弥勒菩薩の信仰と重なります。

 

 

 

 

悟りを開いた人たちは、お釈迦様が現れる以前の時代に3人、同じ時期に3人、計6人いたとされています。

びばしぶつ
毘婆尸仏
しきぶつ
尸棄仏
びしゃふぶつ
毘舎浮仏
くるそんぶつ
拘留孫仏
くなごんむにぶつ
拘那含牟尼仏
かしょうぶつ
迦葉仏

上段の3人が過去荘厳劫かこしょうごんこうと言う遠い昔にいた仏様で、下段の3人が現在賢劫げんざいげんごうというお釈迦様と同じ時期にいた仏様です。

過去荘厳劫も現在賢劫もとても長い時間です。

未来星宿劫みらいしょうしゅくごうという時期もあります。

過去荘厳劫、現在賢劫、未来星宿劫、いずれも同じようなことの繰り返しですが、時期が多少異なります。四季で例えるならば、去年の夏、今年の夏、来年の夏、と言ったところです。

さて、この6人とお釈迦様はすでに亡くなっているので、まとめて過去七仏と呼んでいます。仏像の光背に七つの仏様が配置されているデザインがありますが、これはこの過去七仏を表しています。

 阿含経の中に次のようなところがあります。

七人の仏様の寿命について書かれた部分です。

仏説長阿含経卷第一

如是我聞。・・・・略・・・・・ 
毘婆尸 時人 壽八萬四千 
尸棄仏 時人 壽命七萬歳 
毘舍婆 時人 壽命六萬歳 
拘樓孫 時人 壽命四萬歳 
拘那含 時人 壽命三萬歳
迦葉仏 時人 壽命二萬歳 
如我今 時人 壽命不過百 
・・・・・・・・・・略・・・・・・・・。

みんなとても長生きです。

お手本となるような人は、無限に近い過去までずっと遡れるし、その逆に善い教えは未来に向かってずっと語り継がれていく事を表しています。

それぞれの仏様が語り伝えた事は、いつの世にも役立つ普遍的な教えで、七仏通戒偈 しちぶつつうかいげ といいます。

七仏通戒偈  七仏に共通する詩
諸悪莫作 悪い事はしない。
衆善奉行 善い事をする。
自浄其意 すると心は清らかになる。
是諸仏教 これが仏様の教えです。

あたりまえのことをあたりまえにする。いたって簡単なことですが、実際に行うのはむずかしいことです。

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