貝 葉 経

ばいようきょう
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写真は貝多羅葉ばいたらようの部分。全体はこちらです。

貝葉経(ばいようきょう)は葉に書かれたお経です。貝葉は貝多羅葉(ばいたらよう)の略で貝多羅は音写です。紙がまだ出来ないころは、葉に釘のようなもので傷をつけ文字を刻みました。文字部分には油を染み込ませて黒くし、読みやすくしてあります。葉は以外と厚みがあり、文字は両面に書かれています。

貝多羅はタ−ラという植物の葉ということです。ヤシの葉の一種といわれます。多少弾力があり手触りは官製はがき程度です。写真の葉は大きさ約7cm×50cm位です。葉にあけられた穴は綴じるためのもので、2ヶ所に開いています。使う時は紐をゆるめ、一枚ずつめくります。このような形式は、お経に限らず当時のインドの一般的な書物の形態です。

使われている文字は梵字の原形で、貝葉体と呼ばれる書体です。日本で現在使われている梵字は、6〜9世紀頃にインドで使われた書体で、筆で書くことを中心とした書体です。このほかにも書体はいくつもあり、インド文字の総称が梵字サンスクリット語を表記する文字)です。

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