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■他の世界に往いって生しょうを受けることを、往生といいます。 ■一般的には、迷いの世界から浄土へ往くことが往生とされます。 ■浄土に往って生を受けることから、往生=仏様になること、のように受け止められています。 |
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往生といえば極楽往生が有名ですが、行先は極楽浄土に限りません。極楽浄土は阿弥陀様が主宰する浄土で、他の仏様が主宰する浄土もあります。 お薬師さんの浄土へ行くのであれば浄瑠璃往生じょうるりおうじょう、観音様の浄土へ行くのであれば補陀落往生ふだらくおうじょう、弥勒さんの浄土へ行くのであれば、兜率天往生とそつてんおうじょう、となります。浄土はまだ色々とあります。 十方にも浄土があり、どこへ往くか願いにしたがって往生する十方往生と言うのもあります。
浄土へ往く方法として一番有名なのは、なんといっても南無阿弥陀仏とお念仏を唱えて、その功徳によって極楽へ往く方法です。念仏往生と言われています。 お念仏を唱える以外の方法もあります。いろいろな善行を行って、その功績によって浄土へ往く方法です。諸行往生しょぎょうおうじょうと言われます。 前二者を組み合わせた助念仏往生じょねんぶつおうじょうと言われるタイプもあります。お念仏+いろいろな善行、をして往生します。 仏様の名前を聞き信じて往生する、聞名往生もんみょうおうじょうと言うのもあります。 また、特異な方法ですが、断食や埋身、入水、焼身といった方法で往生しようとする、異相往生と呼ばれるものもあります。 このほかにも、往生のタイミングや、どのような状況下で往生するかで分類する、往生説もあります。
往生は、死をきっかけとして説かれることが多いので、この世を去ること、死ぬことを意味するようになります。 さらに転じて、あきらめる、おとなしくなる、困り果てる、閉口する、などの意味となって、土壇場になって、なかなかあきらめがつかないことを"往生ぎわが悪い"と言うようになりました。 なお、往生は他の世界に生まれ変わることですから、地獄への往生も有り得るわけです。 |
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