古代インドでは、地、水、火、風、を四大元素とし、すべてのものは、これらの組み合せによって生じている、と考えました。
シアン、マゼンダ、イエロー、ブラックの組み合せであらゆる色を発生させ、印刷物を作るのと同じです。人間を例にとれば、地は身体、水は血液、火は体温、風は呼吸、です。四大のバランスが崩れた時、臨終となります。そして元の四大元素に帰ります。
訃報などで、四大不調、と使われるのは、これを指します。また位牌で、戒名の先頭に新帰・・・と書くのは、元の元素に帰るこの考えから出ています。
これは皆さん御存じの通り、最後の一晩を夜を通して過ごすので、通夜と呼ばれます。
葬送の儀式の中で最も重要な部分は引導です。宗派によって作法が異なるので、外見からはあまり良くわかりませんが、仏の世界へ導く大切な手続きです。これからは迷うことのない世界に住み、安心して成仏するようにと、種々の教えを伝える作法です。
これが転じて、引導を渡す、というと一般的には最後通牒を言渡した意味に使われています。
文字どおり別れを告げる儀式です。時間が許せば別々に行われます。簡略化して葬儀と同時進行させることも多くあります。
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