龍   宮

りゅうぐう
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龍の長を龍王といいます。
王の殿が龍宮
龍宮は、海底や湖底にあると言われています。
龍王に関わる話は、法華経をはじめとして、いろいろなお経のなかに登場します。

 

 ナーガ & ナーギー

ナーガは、コブラを神格化した古代インドの鬼神です。姿は多頭の大蛇が基本のようで、上半身が人間の場合もあります。ナーギーはナーガの女性版で、ナーギーの場合は、美しい女性の姿で表現されることもあります。

ナーガは、大海あるいは地底の世界に住むとされています。猛毒を持つものとして恐れられた半面、降雨を招き大地に豊穣をもたらす神的なものとして、インドでは古くから信仰されていました。

そして、迦楼羅かるらと呼ばれる鳥が、ナーガの天敵ですが、仏教に取り入れられると、八部衆と呼ばれるグループで、ナーガと迦楼羅は仏教の教えや仏教徒を守る神様となります。

 

ナーガは中国で龍と訳されました。

中国には、もともと四神の一つになっている龍神信仰があり、これとナーガのイメージが重なり、融合して四足を持つ大蛇の姿になり、さらに鹿のような角と、長い口ひげを持った、私達がよく知る龍の姿になりました。

日本では、さらに日本の水神と融合し、海に住み、水を司り、雨を降らす龍神として、雨乞の神、豊漁の神、海の神として信仰されるようになります。

 龍宮 りゅうぐう

中国の龍は、深い淵に潜んでいる、とされますが、仏教の龍は、水底の七宝で造られた縦横6.000由旬ゆじゅんの宮殿に住んでいる、と言われています。 ※ 諸説ありますが、1由旬は約7kmです。

竜樹という僧侶が、龍宮へ行き大乗経典を授けられた、という話があります。この話は日本でも広まり、浦島太郎が龍宮城を訪れる話などに影響を与えた、といわれています。

また、浄土信仰とも結びついて、日本での龍宮は富と幸福をもたらす理想境=龍宮浄土のように伝えられています。

海龍王経かいりゅうおうきょうというお経には、海龍王がお釈迦様の説法を聞いて感激し、海辺から海底の龍宮まで豪華な道を作り、お釈迦様を招いた話が載っています。

 龍王 りゅうおう

龍の長を龍王といいます。龍は雲を呼び、雨を降らすと信じられるところから、雨乞いの祈願をするときの本尊とされることがあります。

法華経には教えを守る善神として、難陀なんだ 跋難陀ばつなんだ 娑伽羅しゃから 和脩吉わしゅきつ 徳叉伽とくしゃか 阿那婆達多あなばだった 摩那斯まなし 優鉢羅うはつら の八つの龍王が挙げられていて、これらは八大龍王はちだいりゅうおうと呼ばれています。 

また、八部衆はちぶしゅうまたは天竜八部衆と呼ばれるグループがあり、その場合は次のようなメンバーになります。

てん(提婆) 龍りゅう(龍神) 夜叉やしゃ 乾闥婆けんだつば 阿修羅あしゅら 迦楼羅かるら 緊那羅きんなら 羅迦まごらが

※喉はフォントに無いので代用です。偏が口ではなく目です。

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