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■最も短い時間の単位。 ■刹那はサンスクリット語のクシャナの音写。叉拏しゃなとも書きます。 ■刹那は念頃ねんぎょうと訳します。念頃は、ひとつの心を起こす間をいいます。 |
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刹那は、とても短い時間を表す言葉です。その長さについては諸説ありますが、通常、1弾指だんしの65分の1と言われています。弾指は、指を1回弾いて出る音の長さです。
指を弾いて音を出す場合、普通は中指と親指を使いますが、弾指は、親指と人指し指を使い音を出します。人差し指の先を中指の付け根あたりで親指と挟み、そこから人差し指をまっすぐ伸ばすように弾き、音を出します。 密教系や禅系で使われる動作で、不浄の除去や入室の合図などに使われます。用途によって動作に伴う言葉も決まっています。
●大毘婆沙論や倶舎論では、
●摩訶僧祇律では
刹那は念とも訳され、1刹那と1念は同じとされていますが、下記のように記されたものもあるので、別物と考える説もあります。また刹那=須臾とする場合もあります。
いずれにしても、短い時間は、どこまでが実用であったか分かりません。しかし音楽の世界では、0.01秒の変化がノリを決めるようです。1刹那は人が感じ取れ、またコントロールできる最短の時間ではないでしょうか。
1刹那の中にも生滅があり、すべての物はこれを繰り返している、と考えます。同じことが繰り返されれば恒常的なものであり、一つ前と異なっていれば、刹那生滅とか刹那無常などと言います。 1刹那の中を細かく見ると、生・住・異・滅の四つの段階や、現在・過去・未来などがあり、1刹那の間には、101あるいは900の生滅があると言われています。 |
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