六  時

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六時は一日24時間を6等分したもの。
六時はお経を読んだり法要をするタイミング。
古代インドで、寒暖によって一年を六つに分けたものも六時と呼ばれます。

 時間の単位   

諸説ありますが、インドでは最も短い時間の単位を刹那せつなとして、次のようになっています。

1 刹那 せつな 0.013 秒
120 刹那 = 1 怛刹那 たせつな 1.6 秒
60 怛刹那 = 1 臘縛 ろうばく 96 秒
30 臘縛 = 1 牟呼栗多 むこりった 48 分
5 牟呼栗多 = 1 時 4 時間
6 時 = 1 昼夜 24 時間

 六時のお勤め   

インド以来、仏教では一日を六つに区切って、それぞれの時に礼拝が行われてきました。これを六時の勤めとか六時の礼賛と言います。

また、深夜や夜の時を除いた、三時念仏とか三時座禅、四時座禅しじざぜんなども行われました。

六時を知らせる鐘を六時鐘、六時のお勤めをするお堂は六時堂と呼ばれています。中国では水時計を作って計測し行われた、と伝えられています。

 一年の六時

古代インドでは、暑さ寒さにより一年を六つの期間に分け、これも六時と呼ばれています。

期間

六時

三時 or 三際
1/16-3/15

漸熱時

熱時 or 熱際
3/16-5/15

盛熟時
5/16-7/15

雨時

雨時 or 雨際
7/16-9/15

茂時
9/16-11/15

漸寒時

寒時 or 寒際
11/16-1/15

盛寒時

一年を3期に分ける方法もあり、こちらは三時と呼ばれました。三時の場合の期間は異説もあります。

 六時衆   

時宗は一遍上人を祖師とする、鎌倉時代におこった浄土系の宗派です。当初は時衆と呼ばれていました。

六時にお念仏を唱える集団、と言う意味から六時念仏衆、六時衆、時衆、が宗名の起源のひとつ、と言われています。

時衆は、基本的には教えの趣旨がなく、信仰の有無にかかわらず、念仏を唱えれば極楽浄土に往生できる、という独特の存在です。また、浄土系ですが現世での往生も重視します。

から時に変わったのは、江戸幕府の宗教統制によるもので、時衆と時宗とは分けて考えるべき、とする説もあります。

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