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羅刹天
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■ 羅刹天 らせつてん

十二天の南西の担当です。

古代インドでは悪魔の代表とされていました。性別があり、男性を羅刹娑らくしゃさ 女性を羅刹私らくしゃしといいます。悪魔の類、無信心な類、夜間に墓地などに出没して人を食べる類、と三ランクあります。

十羅刹をはじめとして、たくさんいる羅刹の中で羅刹天が主です。

涅哩帝王にりちおうとも呼ばれます。鎧を着ていて、刀を持ち、片手は刀印とういんを結びます。


観音経の中に、暴風で羅刹の島に漂着したとしても、一人でも観音様に祈る者がいれば全員が無事帰還できる。という話があります。

この話は、今昔物語で、もう少し膨らみます。

羅刹が美しい女性に化け漂着した商人達を引き入れます。ある日、商人の一人が閉じ込められて死にかけた男を発見します。そして、いずれ羅刹女の餌食になる事を知り皆逃げ出します。

観音様に祈ると波間に白馬が現れ救われますが、美しい女性の姿を思い浮かべた者は、海に落ち羅刹に食べられてしまいます。

  ニリ ご真言
おん あらきしゃ さぢはたや そわか。

十二天

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