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■温室は「うんしつ」と読みます。 ■温室はお寺に作られた浴室のことです。 ■古くは「ゆや」(湯屋)とも読みました。 ■病も除く温室です。 |
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仏説温室洗浴衆僧経は、耆域ぎいきと言うお医者さんが、お釈迦様や弟子達に入浴を薦め、それを受けてお釈迦様が、入浴の功徳について話したことが収録されているお経です。 耆域ぎいきは耆婆ぎばとも呼ばれます。サンスクリット語ではジーヴァカ。開腹手術や頭蓋骨の縫合手術をしたと伝えられる、お釈迦様時代の名医です。 入浴は七つの病を除き、七つの福を授かるとされ、病気の人や貧しい人々に対し、お寺などで入浴を施すことが行われました。
お経には、入浴に七つの物を使うことが書かれています。
日本でもお寺には、湯屋・温室・温室院などと呼ばれる入浴施設が作られ、社会事業の一端として入浴が広がりました。 施浴せよく施湯せゆ湯施行ゆせぎょうなどと呼ばれ、病気の人や貧しい人々を対象に入浴施設が開放されました。衛生施設の乏しい古代や中世では、お寺の温室は病院としての現実的な役割もはたし、施浴は布教活動として重視されました。 また、中世の禅系統のお寺では、温室が七堂伽藍の一つに数えられた時代もあります。浴室清規よくしつしんぎという入浴作法も定められました。
入浴には蒸気浴と温湯浴の2種類があります。温室は蒸気浴で、石室や釜風呂に熱気や蒸気を満たす蒸し風呂です。別の部屋で作った蒸気を浴室に引き入れるタイプもありました。 お湯につかる入浴は比較的新しいことです。当初は風呂といえば蒸し風呂のことで、このときの敷物が風呂敷、入浴時に使う下帯や腰巻を包む布としても使われました。 蒸気浴が風呂で、温湯浴は、お寺では湯屋、朝廷や貴族の屋敷では湯殿、と呼ばれました。 |
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