大数の世界

10の37218383881977700000000000000000000000乗
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最近のコンピュータはスピード、容量ともに大きくなり、ギガ単位が当たり前となってきました。もうすぐテラの製品が登場するのでしょう。 ? お経には「十万億仏国土」のように大きな数がよく登場します。大きい単位の上位の方には仏教語が使われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●オリジナルをご覧になりたいお方の為に
下記が大正新脩大蔵経での目録番号です。
 0278が六十華厳
 0279が八十華厳
 0293が四十華厳 です。

頻波羅 びんばら
矜羯羅 こんがら
阿伽羅 あから
最勝   さいしょう

 

●不可説不可説転を、完全に計算されたお方からお知らせを頂きました。
10 の 3721838388197764444130659
7687849648128 乗になるそうです。
興味のあるお方は、お知らせ下さった高杉親知様の
サイトをご覧ください。 2005.9.10

 恒河沙から上位が仏教語です。

キロ
10 3 乗

百万

メガ
10 6 乗

十億

ギガ
10 9 乗

テラ
10 12 乗

恒河沙

 こうがしゃ 10 52 乗

阿僧祇

 あそうぎ 10 56 乗

那由多

 なゆた 10 60 乗

不可思議

 ふかしぎ 10 64 乗

無量大数

 むりょうたいすう 10 68 乗

数値については諸説ありますが、おおむね江戸時代に発行された塵劫記じんこうきという数学の本が基になっています。塵劫記の名前も塵点劫 じんでんごうという長い時間を表す仏教語に由来するものです。

恒河沙 恒河はガンジス河。ガンジス河の砂の数のように沢山という意味。
阿僧祇 お経(倶舎論くしゃろん)では10の51乗とされていますが、中国の命数法の10の56乗が一般化しています。
那由多 那由他とも書きます。
不可思議 「思いはかることができない」の意味が原型です。
無量大数 無量と大数に分ける考え方もあります。

 上には上がある。

以上のところまでは、どこかで耳にしたことがあると思います。しかし、上には上がまだあります。それは華厳経の中にあります。

華厳には「一は多であり、多は一である」という考え方があり、数に関しては他に譲れない存在です。原文にはフォントにない字が多いので、文字が欠落しない一部分を紹介します。

大方広仏華厳経だいほうこうぶつけごんぎょうこれが華厳経の正式なタイトルです。華厳経と呼ばれるものは
  旧訳(六十華厳)
  新訳(八十華厳)
  新訳の部分別訳(四十華厳)
の3種類があります。ここでは新訳の第四十五巻 第三十の阿僧祇品からです。

爾時心王菩薩。・・・・・・・・ その時心王菩薩は、・・・・・・・・

左を式に直すと
那由他那由他。爲一頻波羅。
頻波羅頻波羅。爲一矜羯羅。
矜羯羅矜羯羅。爲一阿伽羅。
阿伽羅阿伽羅。爲一最勝。 
那由他×那由他 = 1頻波羅
頻波羅×頻波羅 = 1矜羯羅
矜羯羅×矜羯羅 = 1阿伽羅
阿伽羅×阿伽羅 = 1最勝

この調子で約120くらい続きます。そして最後は「不可説不可説転」で終わります。
論理的には表題に近い数値のはずです。表計算ソフトで計算してみると、桁が大き過ぎて丸められてしまい、半分以上が0の塊になってしまいました。

さて、このお経の内容ですが、数の仕組みを説いて、平等な悟りの功徳は計算を超えて計り難いことを説明しています。

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