|
|
■”お経は読むもの”と思われがちですが、声を出して読まないお経、つまり読書用のお経もたくさんあります。 ■お経を一同に集めたものを一切経とか大蔵経といいます。 |
|
一切経とか大蔵経と呼ばれるものは、発行された時期と国により収録内容が異なります。当初ものは掲載するお経の基準が厳格に決められていましたが、後世になると後の研究者の論文も数多く収録されるようになります。 日本の場合、最新版は大正新脩大蔵経たいしょうしんしゅうだいぞうきょうです。お経を歴史的な順序を追って分類し、2,920タイトル収められています。以下は大正新脩大蔵経を基にした話です。
大蔵経には般若部という区分があります。代表的な般若心経だけで約30、関連したものも含めると約40、般若の名を含むものとなると約90タイトルあります。 この中で一番古いのは、道行般若経どうぎょうはんにゃきょうです。支婁迦讖しるかせんという人が西暦179年に翻訳しました。 おなじみの般若心経が作られたのは西暦500年代。訳した人は西遊記の玄奘三蔵法師げんじょうさんぞうほうしです。
したがってタイトルの始めに”仏説”と付くものが多く、677あります。 この中で一番短いタイトルは4文字で3タイトルあります。そのひとつに、仏説数経ぶっせつすうきょうがあります。数学者の問いに対し、仏教の教えにも数学同様、順序、次第があると説いた話です。 逆に長いほうの一番は、仏説一切諸如来心光明加持普賢菩薩延命金剛最勝陀羅尼経ぶっせついっさいしょにょらいしんこうみょうかじふげんぼさつえんめいこんごうさいみょうだらにきょうです。このお経を49回、陀羅尼を10万回読めば長寿が得られる、とガンジス川の岸辺で説いた話です。
攝無礙大悲心大陀羅尼経計一法中出無量義南方満願補陀洛海会五部諸尊等弘誓力方位及威儀形色執持三摩耶慓幟曼陀羅儀軌しょうむげだいひしんだらにきょうけいいっぽうちゅうしゅつむりょうぎなんぽうまんがんふだらくかいえごぶしょそんとうぐぜいりきほういおよびいぎぎょうしきしゅうじさんまやひょうしきまんだらぎき この長いタイトルのお経は密教部のお経です。印の解説と、息災・増益・降伏・敬愛・鈎召の五種類の祈願方法について説かれています。訳した人は不空 ふくう といいます。
不空は数多くのお経を翻訳していて165タイトルあります。翻訳数が100を超える人は、この不空と施護
せごだけです。施護は102タイトルです。 不空、鳩摩羅什くまらじゅう、玄奘、眞諦しんだい、この四人を四大翻訳家といいます。 それぞれ手がけた数は・・・・・
ただし本文の長さはお経によって相当の開きがありますので、タイトル数とこなした仕事量は一致しません。また翻訳は質の問題もあります。四大翻訳家は質、量ともに偉大な功績を残した人たちです。
般若、不可思議、という人がいます。どちらの人も生没年は不詳です。般若は般若心経をはじめとして8タイトル。不可思議は、大毘盧遮那経供養次第法疏だいびるしゃなきょうくようしだいほうしょ1タイトルを著しています。大毘盧遮那経・・・の内容は善無畏ぜんむいという人の大日経第7巻の講演記録です。 |
|
わが国の人たちばどうでしょう。各宗祖を調べると次のようになります。 聖徳太子・・・・・・・・・ 3 タイトル |
(C) Copyright 2003 Tobifudoson Shoboin.All Rights Reserved. | |