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■本来はタイトルのようにリッシン偏に刀なのですが、フォントにないので以下叨利天と表記します。 ■叨利天は欲界の第二番目の世界です。 |
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叨利天は神様の名前ではなく、数ある天界のひとつです。欲界の人間に近い方から二番目の世界です。天界の全体像はこちらをご覧ください。 叨利天には33の城(天)があるので三十三天とも呼ばれます。叨利天はサンスクリット語のトゥラーヤストゥリンシャの音写で三十三天はその訳です。 叨利天は須弥山の頂上にあります。人間は須弥山の南方のふもとにある閻浮提えんぶだいと呼ばれる島に住んでいて、叨利天はその上方、8万由旬のところにあります。 由旬は距離の単位で、1由旬は約7kmと言われます。牛が車を引いて1日に進める距離、とされていて11km〜15kmという説もあります。
叨利天の中央には善見城ぜんけんじようあるいは喜見城きけんじょうと呼ばれる城(天)があります。その四方に峰があって、峰ごとに八つの城(天)があり、下記のように名前が付けられ4×8=32の城(天)があります。 この32の城(天)に中央の善見城を足して三十三天となります。
※お経によって名称が多少異なります。 善見城の中心には殊勝殿しゅしょうでんと呼ばれる建物があり、ここに帝釈天が住んでいます。 善見城の西南には善法堂があり、ここに天人が定期的に集まり会議を開きます。
叨利天は縦横8万由旬、500由旬ごとに門があり、11の門に500の鬼神がいて叨利天を警備しています。 お経によって表現は異なりますが、殊勝殿や善法堂をはじめとして、どの城も立派な建物で、庭園には池や香樹などがあって、一種の楽園として描かれています。 天人の身長は1由旬、衣の長さは2由旬、幅1由旬、重さ6銖しゅと言われています。銖は重さの単位で、1銖は約0.6グラムと言われていますから、天人の衣はかなり軽いようです。 天界での寿命は平均1,000年と言われています。
お釈迦様のお母さんは、死後ここに生まれたといわれています。 ある時、お釈迦様は叨利天に昇り、お母さんのために説法をしました。帰りには、帝釈天が天子に命じて金・銀・瑠璃の三種類の階段を用意しました。 お釈迦様は中央の瑠璃階段、梵天と諸々の色天は右側の金の階段、帝釈天と諸々の欲天は左の銀の階段から降下した、と伝えられています。 |
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