法  輪

ほうりん
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法輪は、仏教のシンボルの一つです。 
法輪は、教えの車輪、梵輪ともいいます。
法輪は、お釈迦様の説いた教え(法)を車輪に例えたものです。

法輪
さっぱりした物から、精細な物まで、デザインはさまざまあります。輪と放射状に伸びる八本の線が特徴です。

 法の車輪   

法輪の語源は、サンスクリット語のダルマチャクラといわれています。ダルマは法(教え)、チャクラは車輪もしくは円盤形の武器を意味します。

車輪は、どこへでも行く自由な動きを表し、円盤形の武器は、転輪聖王てんりんじょうおうの七つの宝具のひとつであるチャクラムに例えた表現です。

したがって法輪は、転がって自在に敵を砕破するチャクラムのように、お釈迦様の説法が人々の迷いを破し、教えが1ヶ所に止まることなく、あらゆる所の人々に届くことを表しています。

 転輪聖王

転輪聖王は全インドを統一する、とされた伝説上の理想的王様です。転輪王または輪王と呼ばれることもあります。

この王が現れると、天の車輪が出現し、王はその先導で武力を用いず、正義だけで世界を統治する、といわれています。

また、この王は、輪(チャクラ)、象(白象)、馬(紺馬)、珠(神珠、あまねく照らす珠)、女(玉女ぎょくじょ=美人・仙人天女)、居士(資産家)、主兵臣(すぐれた将軍)の七宝を有し、 長寿、無病息災、好顔、宝が蔵に満つ、の四徳を兼備し、お釈迦様と同様三十二相を備えている、とされています。

 転法輪 てんぼうりん

お釈迦様が法を説くことを転法輪といいます。とくに成道後の最初の説法を初転法輪しょてんぼうりんといいます。

法輪には船の舵輪のように八本のスポークがあり、この八本は、八方向に教えを広める、悟りへの道=八正道を現す、などといわれています。

仏像が作られるようになるまでは、法輪がお釈迦様の印として使われていました。

また、お釈迦様が説法をするときの手の姿を表したものを転法輪印とか説法印といいます。転法輪を象徴する印相いんぞうです。


反叉合掌はんしゃがっしょうをした転法輪印


鹿野苑ろくやおんにおいて始めて説法をした時の印といわれる説法印

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