真  言

しんごん マントラ
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神仏に対する呼び掛けの言葉。神聖な祈願文。真実の誓い。
密教では真実絶対の言葉。
川のせせらぎも真言。 

 

 

 

 

 

 

 

大乗=他の人の利益にもなることを目ざす考え方。

 マントラ

古代インドでは、社会を大きく四つのグループに分けた時代がありました。その中で司祭者のグループをバラモンと呼びます。バラモンには祈りの言葉を唱える風習があり、それが仏教の密教的な部門に取り入れられました。唱える言葉を、サンスクリット語でマントラと言います。漢字では曼怛羅と音写します。

中国に伝わったとき、マントラは真言と訳されました。呪、神呪、密呪、密言などとも訳します。

 お釈迦様は・・・

お釈迦様は、真言を使うことに積極的ではなかったようです。毒蛇護身の真言や、病を直す為の真言など、ごく限られています。

大乗の考えが広まると、陀羅尼の部門が設けられ、真言が一挙に増えます。例えば心経の中に登場する羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆呵の部分も真言です。

密教では真言を重視します。限定した意味では、真言は仏様や神様の徳や教えの深い意味を表す秘密語、と言うことになります。

 真言の長短

文字数が多く、長いものを陀羅尼と言います。真言と呼ばれるものは、語句にして数個程度のものです。一字や二字のものは種子として扱われます。

ひとつの仏様に、長さの異なる三つの真言がある場合があります。大呪・中呪・小呪、あるいは大心呪・心呪・心中心呪と言います。大呪は根本呪とも言います。

 原語のまま

真言はサンスクリット語のまま翻訳されませんでした。真言の一字一字には多くの意味が含まれていて、深意を訳すことは難しいと判断した為です。漢字で音写されました。

唱えて真言の文字を観じれば功徳がある、とされています。真言によっては、聞くだけでもご利益がある、とされているものもあります。

 せせらぎも真言

真言は、真実でいつわりのない言葉、という意味です。仏様の説法を真言という場合もあります。自然界の音も如来の説法、とする考え方があるので、心地よい風の音や川のせせらぎも真言と言えます。

 よく見かける単語

オン  =帰命 or 供養。
ナマク 曩莫=帰命。帰命=仏様を信じて教えに従うこと。
ソワカ 娑婆訶=成就。
ボロン 魯俺=成就。
ハッタ 拌託=悪業を破摧。
タラタ  怛羅=お不動様の光炎。

呪いの場合は、真言の場合は、とする使い分けもあります。
※ 赤色の字はフォントに無いので代用です。
俺=人偏ではなく口。
魯=偏として口が付きます。
拌=手偏ではなくさんずい。
託=言偏ではなく口。

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