供養 供物
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供養とは自分以外のものに対して、見返りを考えずにつくし、自分も他人も共に救われてゆくことを言います。物を供えるのは、心くばりを具体的に現す方法のひとつです。

供養は供える物より、その行動をする人の心が重要です。また品物だけでなく、為になる話をしたり、仏教的教えに基づいた行いをすることも供養です。

お経をあげるのは、為になる具体的行動です。行供養とか法供養、敬供養などといいます。参会した人への食事の提供や、お仏具などを奉納するのは、財供養または利供養といいます。

また、供養の語源には"彩る"と言う意味もあり、美しいものを供えることも供養です。花をはじめとして、本堂の中にあるきらびやかな瓔珞ようらく幢幡どうばんなどの飾り物も、供養品のひとつです。

華、お香、瓔珞、抹香、塗香ずこう、焼香、所Wそうがい、幢幡、衣服、伎楽の十種類を十種供養といます。総蓋と幢幡を一緒に数え、合掌を加える数え方もあります。

伎楽は今から見ると古代の舞踊劇ですが、当時としては洗練された先端芸術であり、供養のひとつに数えられたものと思われます。

また、身、支提しだい、現前、不現前、自作、他作、財物、勝、無染むぜん、至道場の十種類で、十種供養とする場合もあります。

支提は積み上げた物という意味です。お舎利さんの入っていない塔を指したり、菩提樹のような聖木や、岩、泉、林、洞窟などで、聖なる由緒のある物を指す場合もあります。

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