四十二章経

しじゅうにしょうきょう
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仏教の入門書、四十二章経。
42章からなる初の中国語訳のお経
禅宗系統でよく使われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 中国語訳第1号

四十二章経は、全体で2300字程度の比較的短いお経です。中国語に訳された最初のお経と言われています。

タイトルの通り、42の短文で構成された格言集的なもので、一つのお経を翻訳したものではありません。仏教を紹介するのに適した教えを集め、中国で作られたお経と考えられています。

何種類かの本が伝わっています。細かく分けると10種類くらいあるようです。やさしく説かれているので、仏教の入門書として広く読まれています。

 金色に輝く人が・・・

四十二章経の序文には次のようなことが書かれています。

翻訳者は後漢時代の西域の僧侶、迦葉摩騰かしょうまとうと竺法蘭じくほうらん
むかし、後漢の孝明皇帝が、金色に輝く人が飛来する夢をみました。輝く人はインドの仏様に違いない、ということになり、大月支国へ12人の使者を派遣し、仏様の教えを書き写して来ました。

四十二章経は、14番目の石函の中にありました。これを機に中国でもお寺が建てられ、仏教が広まりました。国内はよく治まり、今日までたくさんの人が恩恵を受けています。

 42章の内容は・・・

身近な例で、日常的な実践の教訓や、出家することの功徳が書かれています。小乗的な雰囲気の強いものです。各章を二文字で表すと、おおむね次のようになります。各章に番号はふられていません。

 1四果 しか  2取足 しゅそく  3十善 じゅうぜん
 4悔過 げか  5仁慈 にんじ  6守仁 しゅじん
 7害賢 がいけん  8施道 せどう  9施報 せほう
10五難 ごなん 11得道 とくどう 12為善 いぜん
13濁水 じょくすい 14炬火 こか 15念道 ねんどう
16非常 ひじょう 17常行 じょうぎょう 18四大 しだい
19華名 けみょう 20財色 ざいしき 21妻子 さいし
22愛欲 あいよく 23逆風 ぎゃくふう 24玉女 ぎょくにょ
25為道 いどう 26汝意 にょい 27女人 にょにん
28去欲 こよく 29断陰 だんおん 30倒見 とうけん
31譬戦 ひせん 32持心 じしん 33弾琴 だんこん
34去垢 こく 35四苦 しく 36八難 はちなん
37人命 にんみょう 38吾戒 ごかい 39食蜜 じきみつ
40懸珠 けんじゅ 41深泥 じんない 42諸侯 しょこう

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