修  行

四度加行
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一般的な習い事では修業とも書きますが、仏教では修行と書きます。
業を修めるのではなく、自分の行いを正し、修めるからです。
修行にあたるサンスクリットの原語にはくり返して身につけるという意味があります。

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 仏様の悟りを得る

修行には、じっと座る坐禅から山を巡る回峰行まで、いろいろあります。また、托鉢たくはつなどをして、全国の霊場を巡拝するのも修行と呼ばれています。

修行は、仏の悟りを得ること=苦を滅した境地に至ること、を目的として行われます。そこで、まず生活の規律を身につける事から始まります。そして落ち着いた心で真理の観察をして、智慧を得るために、色々な方法が取られます。
時には荒行とか苦行といわれるような、苦痛をともなう修行もあります。方法は各宗派ごとに体系化され、特徴を持っています。

 ヨガ=瑜伽ゆが

健康法として知られるヨガは、インド古来の代表的な修行法です。ヨガはサンスクリット語で、瑜伽ゆが音写します。相応する、結びつける、という意味です。精神の集中によって心を制御することから、自分と仏様を結びつける修行法として仏教に取り入れられました。

たとえば密教では、を結び、ご真言をとなえ、仏様を観想する修行があります。これを三密瑜伽といいます。

 加行けぎょう  密教僧の基本的修行

加行という名称は、修行全般をさす場合と、準備段階的な修行をさす場合があります。

密教では、伝法灌頂でんぼうかんじょうを受ける為の基本的行として加行があります。密教の加行は、十八道、金剛界、胎蔵界、護摩の4種で構成されているので、四度加行しどけぎょうとも呼ばれます。日数は宗派により異なり、30日から100日位です。

 四種三昧ししゅざんまい

四種三昧は、天台宗の基本的な修行です。天台大師が、お経に書かれている色々な行を、身の動き、唱え方、心、の三点から分類して、坐と行という動きの違いによって4つに区分した修行です。

、常坐三昧じょうざざんまい 90日間、食事とお手洗い以外は、ひたすら坐禅をします。ただし眠気などに悩まされた時は、仏名を唱えることが許されます。

、常行三昧じょうぎょうざんまい 90日間、阿弥陀様の名前だけを唱え、阿弥陀様のまわりを歩き続けます。休むときは、天井から下げたヒモにつかまって休みます。座ったり寝たりしません。

、半行半坐三昧はんぎょうはんざざんまい 1と2の組み合わせです。お経を唱えながら歩く期間と、座禅する期間とを、一定期間繰り返します。

、非行非坐三昧ひぎょうひざざんまい 1〜3以外の修行です。期間や修行の方法が定められていません。つまり日々の生活がそのまま修行と考えます。

 籠山ろうざん

山に籠こもっての修行です。天台宗では最澄が定めた12年籠山が有名です。この籠山行を行うには、まず好相行こうそうぎょうという礼拝行を行なわなければなりません。好相行は、仏様の好相を感じ取るまでひたすら礼拝を続ける行です。

 回峰行かいほうぎょう

回峰行は、常行三昧の発展したもので、比叡山の山々を巡って礼拝する修行です。お参りする場所はお堂ばかりではなく、山川草木に仏性を見いだし、定められた200数十箇所で礼拝しながら山を巡ります。

千日回峰行は、これを7年の間に1000日行います。

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