授  戒

じゅかい
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はじめて仏教が日本に伝えられたのは、538年あるいは552年といわれています。百済からの使者によって仏像経典が朝廷に献上されたのが始まりです。

 戒名の第一号

754年、東大寺に鑑真和尚を招いて授戒が行われて本格的となりました。このとき日本での授戒第一号が聖武天皇です。戒名は「勝満」と授けられました。

お茶やお華で、ある程度できるようになると、家元からその道での「名前」をもらいます。これと同じように、お釈迦さまの教えを守って生活をします、と約束したときに授けてもらう名前が戒名です。仏弟子になったことを表す名前です。

戒名は生前中受けるのが本来のすがたです。鎌倉時代の武将、上杉謙信や武田信玄の名も戒名で、謙信の俗名は輝虎、信玄は晴信です。

室町時代あたりから、葬儀のときに仏弟子となった意味で戒名を贈るようになりました。

 院号の第一号

院号の第一号は嵯峨天皇の「嵯峨院」です。はじめ皇室に使われていた院号は、しだいに貴族や武士へと広がりました。

長い戒名で有名なのは徳川家康の「東照大権現安国院殿徳蓮社崇誉道和大居士」二文字だった戒名が時代とともに長く荘厳になりました。 

院号はを一ケ寺建てる程の功績があったことを表し、居士は出家しない熱心な仏教信者を表し、大姉は尼僧を指す名称が後に女性の尊称として居士と同列に使われるようになりました。

いずれも生前中の寺や社会への貢献度・信仰心などを表現する文字として戒名に付加されたものです。

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